こんにちは華ずしの板橋です。
今日は鯖の生食についてとアニサキス対策についてのお話です。
先日パックになった生鯖のお刺身を見かけました。
鯖の刺身って聞くと鯖の生食文化のない宮城の人には、不思議な感じがしますよね。個人的には、鯖を生で食べる文化はゴマだれにつけて食べる九州方面のイメージが強いです。
青魚のお刺身って鮮度の絡みがあって、一昔前までは地元の人しか口にする事ができませんでした。
今は普通にスーパーでも見られるサンマの刺身も何十年か前までは、食べる事ができず、流通の進歩で今では一般的になっています。
サバやいわしなどの青魚は、自身が持つ消化酵素の働きが他の魚より強力な為に足が早いという事、また、アニサキスという寄生虫がいる為、一般的に生食は避けられています。
今日は世間一般ではまだ馴染みが少ない、生鯖についてとアニサキス報道があったので、注意点も含めてまとめてみました。
鯖を生で食べるのは難しい?
まずは、普通にお魚屋さんで売られているサバでお刺身を作るのは難しいと思います。
お魚屋さんに置いてある丸のサバはお煮つけや塩焼きなど調理した上で食してください。
では今日のテーマ、どうやったらサバを生の刺身で食べる事が出来るの? 前述したとおり、サバを生で食べる為には2つの難関が立ちふさがります。
1つは、鮮度の問題
2つめは、アニサキスの問題です。
漁師町や、釣り舟などではサバを生で食した方もと思いますが、一般に流通している鯖を刺身にして食べられないのは、これらの問題があるからです。
鯖には鮮度足が早いというところと、アニサキスという寄生虫がいて、アニサキスが人間の胃に入ってしまうと、胃酸に苦しむアニサキスが胃壁を破って逃げようとする為、激しい胃痛に襲われてしまします。
その為、一般的に鯖は生で食べる事ができないと言われています。
ちなみにアニサキスの処理と対策としては、加熱処理、冷凍処理(-18度48時間)で死滅。
また、生食で食べる時は、目視で確認し取り除き、良く噛む事と言われています。
アニサキスが多い食材でイカなどが有名ですが、正味肉の部分を包丁で切れ目を入れる事が多いのは、食感を柔らかくする意味とアニサキスを切る意味もあるようです。
アニサキスを退治して鯖を安心して生で鯖を食べる方法
さて、少し話が逸れてしまいましたが、生サバの刺身を扱っている業者さんにどう処理しているか話を聞く機会があったので、処理方法をまとめてみます。
まずサバを刺身用として出荷する為には、スピードが命です。
サバが水上げ後、素早く工場に運び氷水に浸す。
これによりアニサキスの動きを鈍らせる事ができます。
というのは、アニサキスは水分の多い内臓に潜んでいて、宿主の死後内臓の腐敗による変化に耐えられず身に潜るという習性を持っています。
内臓にいるアニサキスを身に潜む前に処理し、内臓を取り出せばアニサキスのリスクは取り除けるという事です。
動きを鈍らせた後、素早く内臓を取り出し、卸し、真空パックする事により酸化を抑制。 製品は即出荷され、それでもD+3日の賞味期限となるそうです。
大変な企業努力により生の状態でサバを刺身で出荷するというのが実現しているようです。
ざっくり手順をまとめただけでも、水揚げしてから港に到着し処理するまでの時間など恐らく厳密に設定しているのだと思われます。 素晴らしいですね。
となると、個人で鯖を釣り、水揚げ次第内臓処理すればアニサキスリスクはかなり抑えられるということですね。
といっても、リスクはあるので、一度冷凍してからの塩鯖→〆鯖の流れか加熱処理が安心です。
華ずしのアニサキス対策
華ずしの鯖は、10月から12月の旬の一番美味しい時期の金華鯖を年間量確保し、石巻にて冷凍状態で保管します。
その為、時期によって味の変動がなく常に脂の乗った金華鯖をお客様に提供できるという事と、冷凍処理をする事によりアニサキスリスクを排除できます。
また、鮮度管理もしっかりと行っておりますので安心して口にしていただければと思います。
今回は少し長めの記事になりました。最後まで読んでくださいましてありがとうございます。
金華鯖の〆鯖のお刺身、鯖寿司は下記よりご覧ください